「ニャット君、元気?」
日本語教室にやってきたベトナム人の男の子にボランティアが声をかけた。
昨夏の土曜日、のどかな水田地帯が広がる兵庫県中央部にある加東市。人口約4万人の市ではベトナムを中心に外国籍の人が急増する。
加東市は2017年から、週末などに外国人を対象に日本語教室を開いている。3年前から子どもを集めて教室も始めた。
NPOの加東市国際交流協会の竹中弘子副理事長(64)は「言葉がわからず、学校で日本の子どもたちとぶつかることもある。生活に慣れてもらうため、日本の文化も教えています」と話す。
市内で急増してきた外国籍の人を在留資格別でみると、最も多いのは「技術・人文知識・国際業務(技人国)」。2022年11月末現在、市内で暮らす外国人1597人の3割、446人を占める。2番目に多い技能実習生383人を60人ほど上回る。
技人国は、主に大卒の「高度人材」を受け入れるためにつくられた在留資格だ。都内のIT企業や外食産業などに勤める外国籍社員の多くはこの資格で働いている。
「大学で学んだ知識を生かしたいが…」
一方、慢性的な人手不足に直…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル